物流知識

あなたの倉庫はDC?TC?物流センターの種類と役割を解説

2020.10.21

あなたの倉庫はDC?TC?物流センターの種類と役割を解説

物流・製造に特化した人材企業のSGフィルダーです。この記事では物流倉庫に初めて着任した新入社員、あるいは物流倉庫の中の全体像を把握しておきたい物流事務やフォークリフトなどのアルバイト・パートの方に向けて、あなたが働く倉庫の大まかな種類や役割について解説します。

もしあなたが管理職で、そうした新人の方に説明をしなければならない立場の方であれば、この記事を印刷して読んでもらうということも可能です。読了時間の目安は8分程度です。

物流センターの種類は大まかに分けて2種類

DC型とTC型

物流センターの種類を大別すると2種類に分けることができます。

それがDC(保管)型とTC(通過)型です。

あなたのいる物流センターはどちらに分類されるでしょうか。

DC型

DC型とはディストリビューションセンター(Distribution Center)の略です。「在庫型物流センター」と訳されます。DCは荷物を入荷して保管し、必要に応じて出荷を行う物流センターです。保管の機能を持つのが特徴です。代表例としてはメーカーの在庫を保管する倉庫などが挙げられます。

もしあなたがいる物流センターに広大な保管スペースが用意されているのであれば、恐らくDC(保管)型の物流センターと言えるでしょう。

TC型

TC型とはトランスファーセンター(Transfer Center)の略で、一般に「通過型物流センター」と訳されます。TCは入荷した荷物の積替えを行い、保管せずに出荷を行う物流センターです。代表例としてはコンビニチェーンの物流センターが挙げられます。メーカーから納品された商品を各店舗行きのトラックに仕分けて配送するための物流センターです。

もしあなたのいる物流センターで入荷したものがほとんど保管スペースに格納されずにそのまま出荷場に運ばれているのであれば恐らくあなたがいるのはTC(通過)型の物流センターではないでしょうか。

それぞれの業務の流れ

DC型の業務の流れ

DC(保管)型の物流センターは、入荷した商品を保管し、必要なときに出荷するのが主な機能です。

大まかな業務の流れとして

①入荷検品:入荷した商品の種類・数の確認

②棚入れ:保管エリアへの格納

③ピッキング:保管エリアからの取り出し

④出荷検品、梱包:出荷する商品の種類・数の確認と梱包

という流れになります。

TC型の業務の流れ

TC(通過)型の物流センターは、入荷した商品を出荷先別に揃えてすぐに出荷するのが主な機能です。メーカーから物流センターに一括納品してもらった商品をチェーンの店舗ごとに仕分ける場合を想像するとわかりやすいと思います。

①入荷検品:入荷した商品の種類・数の確認

②荷揃え:出荷先ごとに商品を揃える

③梱包:梱包して荷札を貼る

という流れになります。③の梱包は荷揃えの段階でパレットやカゴ車に直接積み込むので荷札を貼るだけ、という場合も多いです。

その他の物流センター

基本的な物流センター・物流倉庫はDC(保管)型とTC(通過)型に分かれると説明しましたが、その他にもいくつかの亜種があります。

クロスドック(クロスドッキング)

TC(通過)型の中でも入荷後の検品や開梱を一切せずに入ってきた荷姿のまま積替えだけを行う物流センターのことをTC(通過)型の中でも特にクロスドック(クロスドッキング)と呼びます。

入荷場(ドック)から出荷場(ドック)へそのまま商品を行き先別に仕分けをクロスして行うことからクロスドック(クロスドッキング)と呼ぶようです。

PDC(プロセスディストリビューションセンター)

PDC(プロセスディストリビューションセンター)は流通加工を主として行う物流センターで、「流通加工型センター」と訳されます。一般的なDC(ディストリビューションセンター)でも荷札やラベルを貼る・梱包するなどの流通加工を行います。しかし、ここでいう流通加工とは、例えばスーパーのバックヤードで行っているような肉や魚などのカットやパック詰めなどの加工作業や、機械部品の組み立てや修理など、専門の設備や人員が必要な高度な加工のことを指します。以前は各店舗で行っていたような加工作業を集約することでコストダウンさせることができます。

FC(フルフィルメントセンター)

FC(フルフィルメントセンター)はインターネット通販でフルフィルメントを全般に行う物流センターです。

フルフィルメントとは、ECで受注から配送までの一連のプロセス全体のことを指します。通常のDC(保管)型の機能に加えて、返品業務やクレーム対応、決済処理までを対応するのがFC(フルフィルメントセンター)です。

まとめ

さて、いかがでしたでしょうか。あなたのいる物流センターの種類はわかりましたか?大きく分けて2種類の物流センターがあり、その他にも機能によって特別な呼び方がある物流センターがあることがご理解いただけたかと思います。

SGフィルダーは全国で約200の物流センターの運営を請け負っています。物流現場の部分委託、センター全体の委託などお気軽にご相談ください。

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